カテゴリー「経営・ビジネス」の145件の記事

2016年7月 4日 (月)

元部下だったIさんに送った言葉

 出世を直接の目標にしてはならない。

 「金儲け」や「地位」をひたすら追いかけている人も世の中にはいる。
しかし、そういう人は尊敬されないし、付いて行こうとも思わない。(計算高い、即ち同類の人間だけが付いていく。)
夢や思想のない人に魅力はない。

 会社のなかで評価される社員には二種類いると思う。
①実務能力の高い人と②会社の理念を理解し大局的な判断のできる人だ。前者は上司にとっては大変ありがたい部下だ。例えば、職位は違うが、AさんとBさんは私にとっては得難い部下であった。(Bさんは今でもそう。)

 しかし大局的判断においてはAさんはあまり頼れる人ではなかった。(自制していたのかもしれないが)Bさんはこれからだ。実務能力が高い人の前提は、こちらの意図を素早く読み取ることだ。
2か3を示せば10を理解する。そして9割の完成度で仕上げて持ってくる。

 あなたがこのタイプを目指すのなら、そういう読みというか勘が必要だ。
そのためには日頃から、いい意味で「聞き耳を立てている」必要がある。
それから、限られた材料を上手に組み立てる能力をトレーニングで鍛えることだ。

 この方向で頑張れば課長にはなれるだろう。しかし、それは結果であって、最初からポストは狙うものではない。

 次に後者の話だが、これは資質が左右する。例えばだ。①不正が許せない人。(とはいえ、力がないと不正も正せない。)
②貧しい人。虐げられた人に対して同情的である人。
③自分が偉いと思わない人。

 こういう人でなければ経営者や経営幹部についてはならない。

 あなたも志をもって(「欲」ではない)地道に頑張っていればうまく行く場合がある。

 運命とは皮肉なもので必ずそうなるとは限らない。信じて頑張るしかない。
たまたま上のポストに空きが出て、そこにはまって、それから順調に上がっていくという事例も何度かみてきた。
巡り会わせである。とはいえ、そういうときに、彼はどうかと言ってくれる人がいると幸運だ。

 最後に、肩書と人間の偉さとは関係がない。
役位とは、組織の発展のために、能力ある人に託されているものである。
仕事を離れたらただの人である。

2015年3月15日 (日)

関西稲門経済人の会2015

 今回で第3回目となる。私は昨年に続き2回目の参加。中四国のOBも招待されていたが、それでも前回と人数は変わらないように見える。皆さん忙しいのだろう。

 あいさつするのは元サッカー日本代表の釜本氏。昨年も来られていた。70歳だが若々しい。とはいえ喉の病気をされて、健康が一番だという話をされていた。

Unnamed

2014年5月31日 (土)

企業を買収するということ

 会社を買うということは、そのなにもかもを買うということである。土地、建物、設備、在庫など物理的に形や重量のあるものだけではなく、制度やシステムなどもあるし、そもそも会社を動かす従業員=人が付いてくる。もっとも、従業員には去る自由もあるわけで、まるまる譲り受けられる保証はない。また、組織には独特の風土というものがあり、その風土も受け継ぐことになる。

 買収するときには、その価値を見積もることになる。土地というものは特別な理由がない限り(地下に有害物質が発見されたとか)価値が棄損されることはない。だから評価を間違えるリスクは小さい。建物や設備はどれだけ利用価値があるかということがその実質であって、それは今後の事業の進展に依存する。在庫も同じように展開次第では二束三文で売りさばくことになる。

 さて、制度、システム、人、風土はどうか。この評価は難しい。いったん潰れた会社であれば価値はゼロということになる。しかし、よく考えると、グループ会社としてまともに動かそうと思うとそれなりに費用のかかるものである。親会社とのギャップは、いわば負の遺産として評価しなければならない。ルールが未整備で、しかも守らない、改善しない風土が根強い場合が多いから危ないのである。

 買収されると、まともな経営者に変わった場合に従業員のモチベーションが上がる可能性もあるが、子会社となることで自立性を失いやる気をなくす恐れもある。ここにもリスクは存在している。

 冒頭で書いたとおり、企業を買うということはいいことも悪いこともひっくるめて買うということであり、いいところだけ選び出して買うわけにはいかないのである。そのことを知ったうえで、買う側の再生能力も合わせて勘案して、評価を行う必要がある。

2014年4月 1日 (火)

Sさんへのメール(企業理念について)

S様

本日、新卒の新入社員を2名迎え入れました。また、中途採用者も本日付で4名入社しました。

私は新人教育の中で、「社史」を受け持っていますが、そのなかで強調するのは経営理念の重要性です。

創業からしばらくは経営がうまく行かず、資金繰りがつまって四苦八苦しておりました。その状況から這い出せたのは、〇〇という時代に合った商材を見つけ進化させたことにありますが、そこにはまず自助努力がありました。

努力が報われたわけですが、しかし、ひるがえって考えてみると、顧客のアドバイスがあったり、仕入先の支援があったり、給料の遅配に耐えてくれた家族があったりと、周囲の人々との関係なくして成功はありえなかったのです。

このような経験を通じて四者共栄という理念が出来上がりました。これは、社会的存在である企業の価値を本質的に言い当てたものだと思います。

これを経営の原点に置く限り、軸はぶれませんし、屋台骨が揺らぐことはありません。

学生もこの理念に共感してくれます。普遍性があるからでしょう。

とはいえ、これを実現することは至難の業です。理念は未来の設計図ではないんですね。あえて言えば、「実践の哲学」なのです。共栄は素晴らしいことですが、実際には共栄することを妨げる構造やメカニズムが社会に存在しています。

それに抗って実践するのですから、経営とはまさに社会変革だと言えます。口先できれいごとをいうのとは次元の違うことです。

このような考え方を、このレベルで共有できている社員はまだ数少ないと思います。まだまだ自分の価値(いかに高く売るか)にのみ関心を持つ、また持たせる風潮が強いせいでしょう。書店に行ってもそういう本で溢れていますよね。

自分を成長させることは大事なことですが、それと企業や社会の発展とを結び付けられないことは、社会の発展を阻害する因子になります。個々人について言えば、幸福への入り口を狭めてしまいます。

私自身もまだまだ力不足ですが、こういうことを訴えていきたいと思います。もしご意見があれば伺わせてください。

2014年3月15日 (土)

2015年新卒採用

 当社の状況ですが、会社説明会への参加人数は前年比30%アップ。エントリー人数は70%アップとなりました。この増加の要因については、まだ十分に分析できていません。

 現在はグループ面接を行っているところですが、基本的には担当者に任せています。様子見に数回参加している程度です。

 たまたまかもしれませんが、頼りなく見えたり、幼く見えたりする男子学生の割合が多い。これじゃどこの企業へ行っても採ってもらえないだろうというレベルです。

 学生時代に打ち込んだものとしてあげるのは、アルバイトです。学生生活でいかにアルバイトの占める割合が大きいか分かります。学生は低賃金労働力の供給源になっているわけです。そんなアルバイトのなかでいろいろなことを学んでいるようです。外食やコンビニ、ドラッグストアなどで働くことが多い。そこでお客さんとの接触があり、サービスを通じてビジネスの初歩を学んでいます。

 とはいえ、それは初歩であり、企業で即戦力になれるほどの要件ではありません。採用する側としては、ある程度学問にも時間をかけてほしいものです。しかし、そういう余裕はないのでしょう。ひもじい思いをしてでも学問することは可能だと思うのですが、そんなスタイルはもうありえないのでしょうね。

 さて最終的にどうなるでしょうか。採用は少人数ですから内定も限られた人にしか出せません。注意すべきは、内定が他社とだぶり、他社に持っていかれることです。いいと思ったら早めに内定を出して囲い込まなくてはなりません。

2014年2月 6日 (木)

経営者交流会

 某証券会社主催の「経営者交流会」に行ってきた。社長が出張中なので代わりに行ってみようと思い参加したのだが、社長(会長でもよい)限定の会であった。会の趣旨をよく理解していなかった。

 そういうことなので、当たり前だが私の名札は用意されておらず、その場で作ってもらった。
受付近くにホテルの顔なじみの営業がいたので聞いてみるとて「代理は基本的にお断りしているようです。」とのこと。そう言ってくれたら帰るのだが、証券会社もいちおう取締役なので帰すわけにはいかないのだろう。

 参加者名簿を渡されて見てみると、確かに「社長、会長、副会長」の肩書が並ぶ。よく知っている大企業のトップも多い。例えば、大和ハウスの樋口会長の名がある。樋口さんの著書は二冊読んだ。他には、阪急阪神ホールディングスの角社長。面識はないが、大学の先輩である。

 正直、臆する。入り口に近い末席に立ち、目立たぬようにしていた。樋口さんは見てすぐ分かる。他、取引先の会長の顔も見えた。黙って立っているわけにもいかないので、近くの社長さんに声をかけた。お二人と話したが、どちらも二部の会社で業績はよろしくないようであった。やはり、そういう会社は自ら末席を選ぶのである。先入観かもしれないが、大会社の社長はそれなりに貫録があった。

2014年1月21日 (火)

兵食を食べる

 映画「バルジ大作戦」で、ロバート・ショウ演ずるヘスラー大佐が吐いたセリフである。

 戦地にて特別食を出された大佐が部下に兵隊と同じものを出すように命ずる。兵士と同じものを食べれば、兵の現状を知ることができるからである。

 娯楽映画の中のちょっとしたセリフだが、教訓的だ。自分が指揮する組織の実力を知らずして敵と戦うことはできない。彼を知り己を知れば百戦してあやうからず。自分が贅沢な境遇におれば、隊に余力があるかのごとく理解してしまう恐れがある。

 思い起こせば、10年ほど前に亡くなれた会長は、社員と同じ給食屋の冷めた弁当を食べていた。

2013年12月 1日 (日)

社外取締役を義務化する必要はあるか

 

社外取締役、2年後に義務化再検討 今国会提出へ

 2013/11/23 1:25  日本経済新聞

 企業統治の強化を盛り込んだ会社法改正案が今国会に提出される。自民党法務部会が22日に了承し、29日に閣議決定する予定となった。親会社の株主が子会社の経営陣の責任を直接問える多重代表訴訟制度の創設や、監視機能を高める「監査等委員会設置会社」制度の新設が柱。焦点だった社外取締役の設置義務付けについては、改正法の施行から2年後に再検討することになった。12月6日までの今国会中の成立は難しく、政府は来年1月召集の通常国会での成立を目指す。

 昨年9月の改正要綱では、上場企業などへの社外取締役の設置義務付けを見送った。その後の自民党内の議論を踏まえ、今回の法案の付則には法施行から2年後に再検討し、必要なときは「社外取締役を置くことの義務付けなど所要の措置を講ずる」と明記する。上場企業が社外取締役を置いていない場合は「定時株主総会において理由を説明しなければならない」という条文も加えた。社外取締役が過半数を占める「監査等委員会」を選べる制度の導入なども盛り込んだ。企業が一般的に導入している監査役会に代わって、経営監視を強める。
 
 
 会社法は企業の設立、再編などの基本ルールを定めた法律で、2006年に施行した。初の改正作業では、オリンパスの巨額損失隠し事件などを背景に、企業統治の強化策に注目が集まった。
 政府は6月に閣議決定した「日本再興戦略」で「会社法を改正し、外部の視点から監督できる社外取締役の導入を促進する」としていた。

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 11月25日の日本経済新聞朝刊で、「コーポレートガバナンスの新潮流」というタイトルでパネルディスカッションの内容が記事となっていた。

 
 ポイントは二つあって、一つは社外取締役の役割、必要性の問題。もう一つは社外取締役設置の義務化である。前者については、一般的にその役割を認めるところである。多様な見方、意見を取り入れることには大いに意味がある。しかし、それが後者の「義務化」まで進むのはいかがなものか。日本CFO協会理事長の藤田氏は、「義務化されると形式のみで本来の趣旨を生かせなくなる恐れがある。」と述べている。これには全く同感である。
 

 義務化されると、目的の議論が先送りされて、とりあえず形だけでも置いておくかとなる。そもそもガバナンスなど重要視していない経営者であれば、自分の言うことを聴く人間を社外取締役として連れてくるだろう。形式的に条件を満たしていれば、とりあえず違法ではないのだ。自分の考えを通そうとする独善的な経営者であれば、とりあえず無能な取締役でも構わないのだ。
 

 一方で、経営理念をしっかり持ち、役員のみならず社員の声も聴きながら民主的経営に努める経営者もある。そういう会社では、かならずにも社外の取締役を必要としないだろう。決して自分たちだけの利益を追求することなく、社会の利益を求める企業であれば、自ずと株主にも誠実に向き合っているのであり、信頼に足る。しかし、そういう会社であっても、議論のなかで社外の声を求めようという方向性が出てくるかもしれない。であれば、そういう選択をすればよいのであって、それは「義務化」というような次元の問題ではない。
 

 見かけをつくろうのは、海外からの投資を伸びこんで商いを広げたい取引所の思惑としか思えない。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年11月30日 (土)

【再徹底】 「さん」付けで呼ぶ

「さん」付けで呼ぶ 

これは、できるだけそうしようという呼びかけではなく、

例外なくそうせよ、という指示です

上から下まで、漏れなく実施してください。

当たり前になれば、企業風土として定着したと言えるでしょう。

もう一歩です。

以下補足

 役職は業務上与えられた地位であり、組織の目的を達成するために考えられた手段です。業務を離れてその権限を行使することはできません。業務時間中は上司・部下の関係が成立します。指示命令が出され、部下はそれを受けて行動します。

 組織のなかにおけるこの関係が理解されておれば、ことさら役職名(呼称)にこだわらなくても仕事はできます。あまりに役職・地位の差が意識されると、自由な発言が抑制されます。また、人格に備わった属性かのように錯覚され、時間外にもその関係が持ち越されます。

 自由な気風を促進するために、「さん」付呼称を引き続き実践します。

 注意1:自由な発言、議論を推奨しますが、時間に限りがある以上、全員が納得する答えに至らない場合もあり、その時は組織や上司の判断に従います。このけじめは必要です。

 注意2:上下の関係を離れ、人格的に尊敬し、尊敬される関係が別にあります。これは素晴らしい関係です。

 この関係を基礎にして、業務外で付き合うことは何の問題もありません。尊敬しあえる関係を築きましょう。それには、自己研鑽・自己啓発の努力と謙虚な態度が大切です。

2013年11月23日 (土)

儲かる人材紹介業

 中途採用する場合、人材紹介会社を利用することが多い。社員のコネクション等で採れた場合はコストはほぼゼロだが、紹介の場合は成功報酬として、年間給与の30%ほど支払わなければならない。500万円の人材であれば150万円であり、高額の紹介料である。紹介会社は数多くあるが、この手数料水準は横並びであり、ダンピングはない。これが崩れると、人材紹介業とビジネスが崩れるからである。また、主要な企業がリクルートの出身者であり、同じビジネスモデルを継承しているからでもある。談合して儲けていると言うことができる。ちなみに、欧米での紹介料は15%程度であるから、その高さが分かるだろう。

 そんな高い金を出してまで紹介会社に依存しなければならないのは、多数の企業が採用力を持たないからだ。自分で人材を見つけてくることができない。それは、情報の不足であり、ノウハウの不足があるからだ。転職したいサラリーマンはたくさんいる。そして、そのなかには優秀な人も数多くいる。いかに、彼らの情報を入手し、アプローチできるかどうかだ。会って話をすれば、自分の企業の理念や特長を伝えることができるので、可能性は開ける。

 媒介するのはやはりインターネットだ。データベースの閲覧権限を売っている会社がある。データベースから検索条件を組み合わせて、欲しい人材を引っ張ってくるわけだ。そして個々にメールなどでアプローチする。とはいえ、その母集団のレベルが低いと欲しい人材にあたる確率が上がらない。そこで、ある会社はエントリーを有料にした。金を払ってまで登録する人のレベルはそうでない場合に比べ高くなる。そうすると、人を採りたい企業もいい人材に出会う確率が高くなるから、相乗作用で利用度が高まっていくのである。

 知名度の低い企業は採用弱者である。紹介会社に頼ると、それなりの人材しか回ってこない。なんとかして自前で対象者にアプローチするノウハウを持ちたい。観光ホテルでも、旅行代理店を使わないと集客できなければ途中のマージンを取られるから利益が少ない。自前で客を集められれば儲かるのである。

 いい会社があることを分かってもらいたい。

 

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