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2013年11月16日 (土)

新鮮な食材は限られる いいものは富裕層に独占される

 世界の人口は70億人を超えたと言われている。これだけの人口に見合う食糧(食料)が確保されているのだろうか。飢えている人々がいる反面、一部には食べ残して廃棄されている現状もある。食糧(食料)は地域的にも偏在しているし、階層間でも偏在している。これは富の一般的傾向と同じである。また、カロリーベースでは必要水準を満たしていても、栄養素のバランスを欠いている場合もある。ジャンクフードに頼って肥満となり、糖尿病におかされる人々もいる。

 新鮮で、安全な食品は量が限られる。基本的に地産地消がリスクを低減させるが、地産のない地域もあるし、消費者が集中する都市部ではそもそもそれはかなわない。海外も含めて域外で大量生産(捕獲)されたものが入り込んでくる。いきおい、安全性を疑われる農薬や抗生物質や成長剤などを使用した食糧(食品)が幅を利かせることになる。そこで、「安全」すなわち産地が明らかであり、危険な薬剤が使われていない保証のあるものを手に入れるにはお金が必要なのである。なぜなら、それらは希少なものだからである。今後、後発国では人口の増大も相まって食糧(食料)消費は増大する。先進国ではゆるやかに減少していくのではないか。そして減少の過程で、下層へのパイも減少していく。富を持つ者は、これまで通り消費するだろうから。

 食材の新鮮さを売りにする飲食店も多いが、数に限りがある。安定供給はなかなか難しい。それが、誤表示(偽装表示?)を生む背景にある。無理なことをしてはいけない。養殖ができない魚介類や有機栽培の野菜などは流通量を増やすことができない。日本はまだ恵まれている方であるが、米や国産の野菜などを食べなくなり、ジャンクな食事に偏していくと健康が損なわれるであろう。

 食糧(食料)、食品の貧困化は国の貧困化である。私たちは健康や命と引き換えに何を得るのだろうか。

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