« アベノミクスと実体経済の成長 | トップページ | 教育の衰退の一断片 »

2013年10月13日 (日)

極限状態に生きた人間の真似はできない

  進行性筋ジストロフィーにかかり、自力では動けず風呂にも入れないHさんの成功物語を読んだ。事業で成功するまでには(決して会社を大きくしないことがこの人のポリシーらしいが)本人の苦労もあったろうし、奥さんの支えも大変なものであったに違いない。だから、頑張りましたねと言いたい。

 一方で冷静に考えると不運ばかりではなかったように思う。発病する前にある程度の仕事の経験があり、それが事業につながった。学生時代に発病していたら今の成功はなかったかもしれない。また父親の事業の失敗も見ていた。

 「命がけで」事業に打ち込んだわけであるが、彼から見たら一般の人間は暢気なものだと思うのだろうが、普通の人間がHさんの心境に至ることはできない。人間は、今ある本人の環境、条件のなかで生きている。Hさんの頑張りを知り、自分も頑張ろうと思い立つ人はいるだろうし、そのためにHさんも本を書こうという気になったのだろうが、全く同じレベルで生きることはできないだろう。

 自分なりに現状を評価し、目標を設定して、地道に生きていけばよい。若い時は、私も自分はなんてダメな人間だろうと思った時もあったが、そうやって自分を責めても何も生まれなかった。そんな自分にもいいところがあり、少しは世の中の役にたっているというちっぽけな自信が生まれた時、いいかえると自己肯定の意識が生まれた時に、前向きに生きることができるようになったと思う。

 当然、目標に向かって、あるいは責任を果たすために、努力はしなければならないが、超人的な課題を自分に課すことはない。一歩一歩、進んでいこう。

« アベノミクスと実体経済の成長 | トップページ | 教育の衰退の一断片 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« アベノミクスと実体経済の成長 | トップページ | 教育の衰退の一断片 »