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2013年9月23日 (月)

1億円か100万円か

 ユニクロの柳井正が語ったことである。1%の億万長者と99%の貧困層に分裂していくと。これにはずいぶん批判が集まったらしい。しかし、極端かもしれないが未来予測としてはいいところをついている。その方向にじわりじわりと、いや急速に変化しているのではないだろうか。日本でも、欧米でも、中国でもその傾向は共通している。フラット化の結末はそういうことなのである。すでに映画ではそういう世界が描かれている。柳井氏はそれを読んで、99%の人々に向けてビジネスを考えている。

 では、その傾向はあるとしても、未来が決まったわけではなかろう。そうなる前にそれを断つ世界的な運動が起こるだろうか。反グローバリズムの動きとしてデモが発生したが、散発的である。かつては組織された労働者がいて、それをリードする革新的な政党も力を持っていた。それは経済成長の産物であったかもしれない。ところが今や、経済の停滞は組織化されない労働者、いや、かつての「労働者」というカテゴリーには括れない、どちらかと言えばルンペンプロレタリアートにちかい人々が大量に生み出されてしまった。

 彼らを結集させる客観的な条件はどこに存在するのか。インターネットと安価なツールは結びつける道具にはなるだろうが、情報を操作されたら抵抗ができない。大がかりな暴力手段は1%の側が占有するだろう。

 すこぶる悲観的な未来像だが、そんなことは絶対にないと言い切れる人は多くはあるまい。大なり小なり、そういう予感を持っているのではないか。しかし、それは意識化されていない。あんな馬鹿な政治家(巧妙ではあっても、決して賢くはない)に騙されているのだから、覚醒の望みは薄いのかもしれない。

 「雇用の喪失と貧困」「放射能の恐怖」「戦への恐れ」。こういったものが大転換の引き金にならないだろうか。望みは捨てまい。

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