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2013年7月15日 (月)

能勢町 Nクリニック

 私は、かつて大阪府豊能郡能勢町に住んでいた。そこにNクリニックという医院があり、私自身と家族が何度か受診している。患者は多く、いわゆる流行っている医者であった。隣町からわざわざ来ている患者もいると聞いた。

 診察室には子供が描いたひげ面のN医師の絵が飾られており、「愛される医師」を印象付けていた。風邪で受診すると必ず検尿し、点滴を施された。検尿の結果はすぐに出るようで、必ず「ケトン体が多く出ているな。」と言われ、脱水症状を防ぐためポカリスエットをたくさん飲むように言われた。丁寧に診察してくれているようにも見えるが、ほとんど同じパターンに乗せられているようでもあった。極度の日焼けで受診した時も点滴を打たれた。これが適切な措置なのかどうかは分からない。幾分楽になったような気はしたが、病気ではないから何もしなくても治るはずのものであった。

 その後私は能勢町を離れたが、何かのニュースでNクリニックが営業停止になったことを聞いた。確か、過剰な診療請求を問題視されたのだと思う。あの検尿や点滴が過剰であったのか、あるいはそれ以上の架空請求をしたのかは分からないが、おおよそそんなところであろう。多少過剰であっても患者には喜ばれるが(それを疑問に思う人は行かないだろう)、ごっそり金を持って行かれる市町村にとっては詐欺にあったようなものだ。あのわざとらしい子供の絵が象徴するように、彼は有能な医師というよりは商売人であった。

 このN医師は、処分を解かれてから再び能勢町で開業しているようである。当然同じやり方では通じないから、検査や治療のやり方には変更を加えただろう。どれだけの患者が来ているだろうか。これは極端な例だが、これに近いことは広く行われているのではなかろうか。どの程度の治療や投薬が必要かは医師に見立てによるのであろうが、医療に対する考え方でかなり左右されるように思う。企業が、顧客中心でものを考えざるをえないように、医師は患者中心で考えなければならない。

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