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2013年5月12日 (日)

再度掲載 「アメリカからもらった憲法?」

 この記事は、今年の2月16日に掲載したものである。

 日本国憲法を、「アメリカからもらった憲法」と表現する勢力がある。彼らが言うには、日本の国民の多数がそう思っているのだそうだ。もしも、それが事実だとすれば、彼らの宣伝活動の成果だと言えるだろう。

 日本国憲法は、国民が勝ち取った憲法である。明治以来、自由や平等、最低限の生活や基本的な人権などを求める運動が続いてきた。しかし、特に戦争が始まる前の時期から、それらは容赦なく弾圧を受けてきた。そして、戦争においては、国民の命よりも「国体」が最優先され、軍人だけではなく一般国民にも多くの犠牲者を出した。よく言われるように、死んだ軍人の過半数が餓死したのであり、それだけ多くの餓死者を出した国家は稀有である。

 その国家は戦争に敗れた。もっと早く終結すべきだったが、とにかく終わった。憲法草案は国民主権にまだあいまいな部分があり不十分ではあったが、理不尽な国家と戦うまでには至らずとも長く忍従してきた国民が熱望するものであった。最終的には国民主権が謳われて成立した。これは長き戦いの勝利である。

 「アメリカからもらった憲法」と捉える勢力は、戦前の支配層の系譜にあたる者である。本当は、「アメリカからもらった憲法」というよりも「アメリカから押し付けられた憲法」と言いたいのである。そう言うとあまりに下品なので、もらったという言い方をしているに過ぎない。

 これから改憲に向けて動きが活発化する。首相自らやると言っているのだから間違いない。しかし、反対の世論が強ければ、彼らは動くことができない。選挙制度には問題があるが、幸いにもまだいかさまはない。選挙に勝てないとなれば強硬な主張は引っ込めるだろう。

 わたしたちは歴史から多くを学んだ。戦争の愚はもちろんのこと、多くの政治家はきれいごとは口にするが、信ずるに足る人物ではないことを知ったのである。

 安倍首相の最も優先する政治課題は改憲である。アベノミクスも参院選に勝利して、改憲を成し遂げるための仕掛けに他ならない。

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