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2012年11月24日 (土)

大阪府警幹部の講演

  大阪府警の刑事畑幹部の話を聞くことができた。主に暴力団の活動についての話である。さすがに一課と四課で長く勤め、現在も現役の幹部だけに最新の情報が多く説得力がある。登壇した時に、「今日は反社の人たちがたくさん来ているなと思ったが、よく見たら府警のOBの方たちでした。」と冗談を言って、一部の聴衆を笑わせた。

 暴力団員は全国に7万人いる。以前何かの本に10万人と書いてあったから3割減っていることになる。最大組織はやはり山口組で3万5千人と、全体の半数を占める。大阪府下にも230組織7800人いるらしい。全国の暴力団員の1割強が大阪で活動していることになる。とはいえ、組織の弱体化を進めているので実際に飯の食える暴力団員は1割程度であり、組織は瓦解し始めているといい、府警の活動の成果であると言っていた。上納金が払えずに解散したり、生活保護費を不正請求したりする例がある。組長がそんなことまでするのは情けない話だとその府警幹部は言っていた。

 現在の暴力団のシノギ(ヤクザ・暴力団の収入や収入を得るための手段のことをいう)の主なものは、風俗・薬物・みかじめ料・賭博である。風俗は手が後ろに回るリスクの小さいシノギらしい。ビルを一棟買い上げて風俗店を入居させる。みかじめ料は家賃に上乗せした、その代わり守ってやるというやり方だ。これが弘道会のやり方で、名古屋、新潟、高松などで成功しているらしい。次に薬物だが、これでもかなりのシノギを上げているそうだ。最近では25kg(末端価格で25億円)の覚せい剤を押収したと言う。基本は、自分では商わず、チンピラやくざに売らせて上前をはねるやり方だ。しかし、自らさばく動きもあるらしい。

 暴力団を弱体化させるには、とにかく捕まえることだという。特に幹部をねこそぎやる。大阪の主要な幹部は皆捕まえて服役中にしているという。北九州で騒ぎが収まらないのは、実行犯を捕まえていないことにあるが、これまでに工藤会の幹部をまったく捕まえてこなかったことにあると言う。もっとも、これには土地の風土がある。工藤会は北九州に根をおろし、市民生活の深いところに入り込んでる。組員の大半は地元出身で、住民と幼馴染であったり顔見知りであったりする。場合によってはトラブルの解決で世話になったりしている。だから、簡単に関係を断ち切れない。断ち切ろうとすると、それは裏切りだと捉えられてしまう。そういうことが背景にあるのだと福岡県警の幹部が語っていたらしい。それにしても、大阪府警ではそんなことはさせないと豪語していた。

 暴力団から身を守るためには、とにかく関係を断つこと。何かを少しでも受け入れると断てなくなる。不当な要求があれば、すぐに警察に連絡することだ。よく、暴力団は、何かあったら言って来い、相談に乗ると誘ってくる。一回相談すると、限りなくしゃぶられる。彼らはまともな仕事をせず稼ぎたいのだ。それなりの悪知恵が働くのである。

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