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2012年11月11日 (日)

今が普通だと考えてしまう

 私の勤める会社は、社員数200名あまりの中堅企業である。経営は安定している方だが、昨今は環境が厳しく、この先はどうなるか分からない。

 会社の給与水準は高い方だ。特に賞与の実績は大手の企業を上回る。(この冬の賞与は経団連加盟の企業平均よりも高いし、年間で比較すれば大幅に高い。)社員の平均年収は、ビジネス雑誌などの特集で見ると、数千億円の売り上げがある同業大手企業を上回っている。

 それでも、労働組合と交渉するともっと出せと言う。冬の賞与については月数では昨年を下回るが、金額では上回っている。

 恵まれている。世間がどういう状況なのか分かっているのだろうか。就職できない若者がたくさんいる。結婚できない若者も多い。賞与がどうのこうのというレベルではない。

 今が普通なのだ。今が当たり前なのだ。これまでの収入を基礎にして生活を設計してしまっている。これまでと同じでなければ困るのだ。

 多いに越したことはない。自分から下げてくれという人はいないだろう。しかし、状況は見なければならない。経営は面白がって下げているわけではない。現在の待遇を作ってきた経営には社員を大事にする思想がある。それでなければここまでは来ない。

 経営の実態は、距離を置いてみていると分からない。それはある。しかし、友人の話などを聞けば、相対的に自分の会社の評価はできるだろう。業績のよい大企業に比べれば低いけれども、平均的な大企業よりもいいはずだ。

 建前がある。組合の論理がある。立場で発言しなければならないことは分かる。しかし、現実を踏まえた発言でなければならない。真面目に働いているのは、どこの会社の労働者も同じだろう。

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