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2012年11月25日 (日)

失われる洞察力&批判的精神 総選挙への動きから

 来月、年も押し迫ってから衆議院議員の選挙が行われる。「近いうちに」が現実のものとなり、準備不足の政党、候補者は態勢作りに追われている。

 最近、政治に対する興味が薄らいでいたせいか、各党や党首の動きについての情報を数多く持たない。野田さんの考えは、解散までにやったことでおおよそ分かる。税と社会保障の一体改革(とりあえず消費増税)、国会の定数削減・一票の格差是正、原発の順次廃止、TPPへの参加などである。ただし、これが民主党の総意ではないようだ。野田さんの路線で選挙に勝てるかどうかは分からないが、これと違う内容の公約を掲げればなお一層の敗北を招くだけだ。野田さんを前面に押し出すしかない。

 自民党は政権復帰を賭けている。安倍さんは、国民の不安感あるいは一縷の望みに付け込んで策を打っている。民主党を出来もしない公約を掲げる非現実的な政党と非難し、それとの対照化を図るために保守色を鮮明にしている。「憲法への国防軍の明記」「思い切った金融緩和策」などを掲げたが、一方で保守支持層に配慮してTPPと原発の問題への踏み込みは弱い。

 この程度は知っているのだが、いわゆる第三極と言われる新政党あるいは旧政党から外へ出た連中の色合いはよく分からない。おそらく、民主党に近いか、自民党に近いかのどちらかに色分けされる。共産党に近い政党はない。それぞれが、大政党のように、広い範囲に公約を持たず、有権者の興味が深い分野に争点を集中させて目立とうという作戦である。維新の会が、現実をよく分かっていない有権者の支持をどれだけ集めるか注目されるが、以前のように大勝ちの気配はなさそうだ。政治に必要な時間を無駄にしないという意味では、その方がよい。

 テレビはあまり見ないが、評論家などの主張には歯切れの良さがないように思われる。安倍のような発言には、もっと厳しい批判があってしかるべきだ。長引く不況や尖閣列島問題でストレスのたまった国民には一時的に受けるかもしれないが、国家の孤立を招きそうだ。日本のよい部分、世界から敬意をもって評価される部分は取り戻したらよいが、彼の言っていることは敗戦を契機に国民が意志を以って捨て去ったものではないか。

 そういう要素をまともに捉えられる知識人やジャーナリストが目立たなくなった。もちろん、批判だけしていればよいというものではないが、鋭い批判の中には創造的要素を含んでいるものだ。政治のレベルは国民のレベルを表わすという見解があるが、国民の政治感覚を麻痺させたのは政治家の方ではないだろうか。昔は、保守の政治家には少ないけれどもまともな人がいたように思われる。

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