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2012年7月15日 (日)

蝉が鳴いた(7月13日)

 私が住むマンションの向かいに広い私有地があって、その一部がこんもりとした森になっている。夏も盛りになると、朝のうちだけだが、クマゼミの大合唱が聞こえてくる。

 今年の鳴きはじめは13日の金曜日だった。これは昨年より3日早く、一昨年より8日遅い。思えば、2010年は猛暑の夏だった。蝉も暑さに誘われて早めに地上を目指したのである。今年は、そのことを考えると、予報で出ているように、2年前のような酷暑にはならず、平年よりやや暑い程度にとどまるのではないか。電力の心配もあって気がかりだが、深刻に考える必要はなさそうである。

 定点で観測していると、相対比較ができ、いつもと違う現象を捕捉しやすい。推理小説などでは、タバコ屋で店番をする老女に、見かけない男が歩いていなかったかと聞き込みをする刑事が出てくる。何十年も同じ視点から通りを眺めていると、変わったことがあるとすぐに目につくのである。

 目の前の森が切り倒されない限り、蝉の第一声が本格的な夏の到来を知らせるだろう。森がマンションか商業ビルに姿を変えるとき、蝉の生命の連鎖が途切れる。そうなった時、私は何をもって夏を記せばよいのだろうか。

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