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2011年11月11日 (金)

パターンを崩す

 プロの領域に至ると、技が完成の域に入る。それは積み重ねてきた他のプロとは違う型の技である。これは当然ながら素人にはできないことで、人のまねをしながらもできたりできなかったりの繰り返しであり、いつまでも仕上がることはない。

 ところが、歌舞伎のように変化を求められないものは別にして、スポーツのように相手がいたり、常に進歩を求められるような分野においては、いったん完成させた技もいつかは通用しなくなる。しばらくは過去の権威で誤魔化せはしても、いずれは陳腐化する。
 そこで、あらためて技の再構築が必要になる。舞台から消えていく人は、始めから完成度が甘くてすぐにバランスを崩してしまった人か、変化に対応できなかった人である。私は何についてもプロだと自覚できる領域のものはないから評論家的になってしまうが、観察していると分かる部分はある。再構築はある意味過去の否定だから苦しい選択である。しかし、やらばければ短命で終わる。長くその世界で活躍し名を残す人は、それを何度となく行ってきた人たちである。

 それは、たとえばベースボールの世界のイチローである。あれだけのハイレベルの数字を残せば、しばらくは同じ型でやり続けたらいいのにと思ってしまうが、毎年何かを変えようとしている。今シーズンは数字を落としたので、なおさらのこと来シーズンは新しい技に挑戦してくるに違いない。年齢とともに身体能力の低下は避けられないが、それを埋め合わせる方法がありえないことはないのである。
 石川遼は、次のステージに上がっていくために苦労している。彼は常にナンバーワンを目指す運命を背負ってしまった。今の実力でもシードに入り飯を食っていけるレベルにはあるのだから、なぜあそこまで自分を厳しく追いつめるのか不思議に思うのだが、彼はスタッフ、スポンサーの期待は言うに及ばず、多くのゴルフファンから国民までもの期待を一身に背負ってしまった。だから脱皮を繰り返して、無敵の大蛇に成長しなければならない。

 われわれ凡人は、仕事において武器になる型を持たない。逆に、弱みとなる悪習と呼べるような悪いパターンを身につけてしまっている。課題はそのパターンの破壊である。難しいが、それを自分の型まで昇華できれば、できるビジネスマンになれる。

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