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2011年8月17日 (水)

東海テレビ 中傷テロップ問題について

 東海テレビの中傷テロップ問題、番組の打ち切りを発表 役員も処分

サーチナ 8月12日(金)8時40分配信

 東海テレビ放送の情報番組「ぴーかんテレビ」で、岩手県産の米を中傷するテロップを流した問題で、浅野碩也社長が11日、番組の打ち切りを発表したと主要メディアが報じた。同局の公式サイトにも謝罪文が掲載され、改めて「問題の重大性を受け、現在、休止している『ぴーかんテレビ』の打ち切りを決めました」と発表した。
 この問題は、4日に放送した同番組において、岩手県産米の当選者として「怪しいお米」「汚染されたお米」「セシウムさん」等の不適切な字幕テロップを放送したことが発端。その後、視聴者や農家などから抗議の声が殺到し、事態を重くみた同局は翌日、岩手県庁及び農協岩手県本部へ訪れ、謝罪と事情を説明した。
 今回の問題を受け、番組の打ち切りのほか、浅野社長の役員報酬50%3カ月カットやその他の役員3人の報酬カット、情報制作局幹部2人の降格など従業員4人の処分を決定した。(編集担当:武田雄樹氏)

 テロップの中身は、悪ふざけの類であり、それがまた誤って放映されるとは情けない失態である。局員の意識の程度と管理体制の程度とが、ともに幼稚な次元にあることを示してしまった。非難され、それに対して頭を下げるのは当然の対応であり、やってしまったことへの当然の報いである。

 とはいえ、バッシングが過剰であるという「感覚」を持つ。何かあると、一斉にマスコミがたかる様にして集まり、「たたく」。これに乗らないと、遅れをとるという脅迫観念のようなものがあるのではないか。なぜこのようなことが起こったのか、じっくり取材をして報道する道もあるが、そのような報道姿勢はない。そうこうしているうちに視聴者の関心が薄れ、ニュースとしての価値を失うという面も影響しているとは思うのだが。

 当事者としては、まず謝罪するしかない。社長としては思ってもみないことであろう。少々気の毒だと思わないことはない。しかし、今回の事件が発生した遠因には、報道に関わる者の責任について自覚不足がある。東海テレビの経営理念はなんだが知らないが、やっていいことと悪いことの区別がつく基準としての理念を持つべきだろう。報道関係者といえどもユーモアは必要であるが、今回のテロップにユーモアの要素はない。
 しかし、そうは言うものの、である。なかには社長の辞任を求める声もあったと聞くが、それは行きすぎであろう。言い訳せず、速やかに謝罪を行い、一定の処分を意志決定し実行する。これがまず第一段階。次は納期を設定して、原因を調査し、対策案を発表する。最後は対策の実施結果の報告である。やるべきことをしっかりやればよいのだ。もっとも、そのころになると視聴者の興味は著しく減退しているに違いない。

 そう大げさにすることはないじゃないかと言いたい。これは、たとえば、JR福知山線の事故とは次元の異なる事故である。人間にも、組織にも、そして社会にも、厳しい面と寛容な面との双方が必要だが、そのバランスのとり方が難しい。総体的に、寛容の傾向が弱まっていると思い、危惧もしているが、はたして多くの人はそう感じているだろうか。

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