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2011年8月30日 (火)

就職戦線なお厳し

 就職戦線が厳しいようだ、新卒の内定率がなかなか上がらない。以前だったら普通に決まっていたグループの学生たちが、いまだ未定のまま鬱々とした生活を余儀なくさせている。

 数日前に日経新聞に記事が載っていたが、自動車メーカーのダイハツでは数年前までは年に数百人採用していたが。今期は50人しか採らない。内訳は、技術系が44人と事務系が6人である。事務系だと、ほとんどゼロに近い。これほど極端ではなくても、大手は各社絞りに絞っているらしい。採用枠の大きい大手が絞れば、全体の採用数を押し下げ、内定率が下がるのは当然であろう。

 企業単位で考えれば、それは致し方ないことに思える。経営の先が見えないので、人件費の膨張は抑えたい。また、多少仕事が増えたとしても効率化や一時的な時間延長で当座はしのげるという面もある。事業の拡張性がなければ採用枠を増やす方向性は見えてこない。ただし、日本の場合は終身雇用の傾向が顕著であり、労働力の流動性が乏しいので自前で人材を育てる必要がある。あまり絞り過ぎることにもリスクはある。

 とはいえ、企業単独ではなかなか動きがとれない。政府が単なる行政指導ではなく、法的強制力をもって採用数を一定の率をもって増やすことを命じればよかろう。守らない企業には、罰金でなく企業名の公表を行う。罰金だと、採用するリスクより小さいと判断するとわざと命令を守らない判断を下すからだ。公表による社会的制裁の方がよほど怖い。

 採用はあくまで企業の論理で行われる。前にも指摘したが、基準はあくまで企業の人間観による。企業は≒(ニアリー・イコール)社会かもしれないが、=(イコール)ではない。企業の人間観の枠に収まらない人材も少ないがいるには違いないのだ。
 しかし、そんなことを言っていても始まらないのが現実である。改めて、私企業の総務部門に勤める者として欲しい人材像を示しておこう。くどいが、これは企業の論理である。もっと人材の多様性はあってしかるべきだし、認める懐の深さもほしい。

 1 スピード感のある人。どんな社員にも求めたい。昔はのんびりした個性も認められる余裕があったが、今はない。意識して何事もてきぱきと行う姿勢を示す必要がある。誰よりも先に立ち上がり、足を動かすこと。

 2 言われたこと以上のアウトプットを出す人。仕事の中身を細かいところまで懇切丁寧に説明する余裕はない。言われた範囲以上に思いを巡らし、工夫を加え、付加価値を見せつけること。その値打ちの分からぬ上司では浮かばれないが。

 3 感受性の鋭い人。細かいところに気が付く人。感動できる人。他者の存在を気にして動ける人。そういう感受性に欠けると思ったら、文学を読んだり映画を観たりするとよい。

 4 論理性のある人。仕事をするときには目的は何か幾度となく問う。現象をつかんだら必ず原因を考える。人の話が筋の通った中身になっているか考えながら聞く。

 5 まずは相手の言うことを受け入れられる人。始めから否定しない。何か取り入れるべき要素はないか考える。指導を受けたら、言い訳しない。自分の悪いところは素直に認める。

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