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2011年7月21日 (木)

捕虜収容所

 捕虜収容所の様子が描かれている映画が少なからずある。それほど本数を見ていない私でも、「大脱走」と「明日に架ける橋」でかなり長い時間収容所のシーンを目にしている。他にも時間の長短はあっても何本か見ているように思う。それらは例で上げたように皆外国映画である。日本映画では、確か「戦場のメリークリスマス」が題材としていたと思うが、詳しい内容は分からない。日本側から描く場合は、日本軍が捕えた捕虜であり、かなり酷い扱いをしたというから取り上げにくい事情がある。

 映画とは別に小説にも描かれている。有名なのは、題名がそのままの「俘虜記」である。この作品については、別途まとまった感想文を書いてみたい。
 このなかで面白かったのは、収容所のなかでの捕虜たちの行動である。戦場という極限状況にあっても、厳しい規律が要求されているにも拘わらず利己的な行動が出てしまうのであるが、収容所に入って軍の規律から解き放たれると人間の地金が出てしまう。食事を分配する役についているものは、自分の分を多くとる。その横領したものは他の配給品と交換したり、分け与えて自分の影響力を高めることに使ったりする。
 米軍から衣料や食料を生きていくには十分なだけ与えられて、大半の捕虜は戦う意志を喪失し、「平和な」生活に慣れていく。

 もうひとつ面白かったのは、先に捕まって長く収容されている捕虜の方が、後から来た捕虜よりも大きな顔をしていることである。これは戦を中心に考えればおかしな話で、先に捕まった方は十分戦いきれなかったわけで、恥ずべきである。ところが、軍の論理などは雲散霧消し、日本の一般社会の論理が活きるようになっている。古株と新入りの関係である。

 いかに人間が自分勝手なものか、また地位の高い(高かった)者ほど我儘であり、地位を使って他人よりも多くのものを得ようとするかが描かれている。日本人ばかりがそうではなく、普遍性も認められるが、日本社会の縮図を見るように思うのである。

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