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2011年5月 7日 (土)

新しい「復興」のイメージ

 震災からの復興が急ピッチで進められている。仙台市内のライフラインの復旧、東北道の全面開通、仙台空港の再開、東北新幹線の全通など予想を上回るスピードで実現させてきた。仮設住宅の建設の遅れや民間企業の自力での復旧にはなお問題が残るが、国を挙げてできるだけの策は講じなければならない。

 新聞や雑誌などには、今後の復興の在り方について論じている記事が多くみられる。一つひとつ読んでいるわけではないので正確なことは言えないが、その復興のイメージは、かなり戦後の高度成長イメージに縛られているように思う。典型は日本経済新聞であろう。失われた20年で多くの企業が苦しんでいたが、震災からの復興を機に、思いきった需要喚起・創造が必要だと言っているようだ。企業の側からすればそういう期待はよく分かる。

 しかし、日本の未来像は企業だけで決められるものではない。企業も社会を構成する要素として尊重されなければならないが、基本を決めるのは国民の意思である。暮らしにおける「安心」と「安全」および「環境」の維持・改善がコンセプトとして欠けてはいけない。また、大国志向ではなく、信頼される中堅国への発想転換も必要だ。

 当然ながら地震はない方がよかった。しかし、起こった以上は、これを機会にして次の展開を考えなければならない。日本が次の時代を創造するオピニオンリーダーになるチャンスである。思い起こせば唯一の被爆国であることも、平和におけるリーダーシップを発揮するチャンスであったのだが・・・。

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