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2011年3月13日 (日)

2011年難関国立大入試結果寸評

(この記事はサンデー毎日3月20日特大号のデータによる)

 大きな地殻変動は起こっていない。いくつかの高校で大幅な増減があるが、それは例年見られる現象だ。ただしもう少し長いスパーンで捉えると順調に伸びている高校と低迷しつつある高校がみえてくる。

 東京大学の合格者数を見ると上位に来る高校はほぼ安定している。ただし、今年の麻布は結果がよくない。特に現役生の成績が低迷した。内情が分からないので詳しい評価はできないが、こういう学年はあるものだ。麻布の場合は長期的な傾向ではないと思われる。とはいえ、麻布も特別な学校ではなくなってきたということだろう。次に首都圏では、埼玉の開智が大きく躍進した。現役生の合格者数では、ラ・サール、東海、愛光という歴史のある私学に並んでいる。今後も増減はあるだろうが、上昇していくのではないか。
 
 関西に住んでいるので西日本の高校が気になる。一番気になるのはラ・サールの大幅な減少だ。昨年予測したように、西日本のミッション系進学校の実績が低迷する傾向にある。大阪星光学院も10人を上回るのがやっとだった。
 それとは別に智弁和歌山も減少させている。そろそろ息切れしてきた感がある。和歌山は智弁一辺倒だったが、経済情勢も影響して公立校が巻き返しつつある。これは和歌山だけではなく、関西全体に広がっている傾向だと思われる。それは京都大学の合格者を見ていると特によく分かる。

 その他では例年言及しているが、灘のレベルの高さに脱帽する。理科Ⅲ類に今年も17名が合格した。開成と巣鴨(この実績は立派だ)の5名を大きく引き離している。京大医学部の25名を合わせると42名にもなる。難易度では最高峰の二つの学部にこれだけ入れられるのは灘しかない。灘の実情に詳しい友人の話では、地方の国立大医学部に進む生徒はかなり成績が下位の者らしい。その下の授業についていけない生徒になると早慶へ進む場合もあるようだ。

 続いて京都大学の合格者数だが、上位は安泰なものの、先ほど書いたように公立校のポジションが上がっている。天王寺高校、膳所高校、大手前高校、神戸高校などが増やしており、今後の伸びをも予感させる。この傾向は地方でも見られるものである。たとえば、三重県では私立の高田が合格者を減らしている半面、公立の四日市高校が実績を伸ばし、差を広げつつある。

 以上寸評である。
 

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