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2011年2月 5日 (土)

大相撲改革論(2008年9月6日の記事を再掲載)

 若ノ鵬の大麻所持事件を受けて、相撲協会は抜き打ちの尿検査を行った。これは協会自身の管理体制の甘さへの批判から逃げるための、言い訳的措置であったが、なんと二人の力士に陽性反応が出てしまったのだ。これには協会関係者が一番驚いたに違いない。露鵬ら二人のロシア出身力士には、続けて精度の高い検査が実施されたが、やはり陽性の結果が出てしまった。本人たちは否定しているが、物質が出ているのだから言い訳は苦しい。

 これまで何度か相撲協会の不祥事について書いてきたが、今だに根本的な改革に着手されないままである。協会は、国技という名のもとに安住し、保守的で閉鎖的な組織を維持することで自らの地位を確保しているのだから自浄作用は望むべきもないというのが真実かもしれない。

 八百長疑惑はずいぶん昔からあった。週刊誌で告発される形をとるが、曖昧にされ、忘れ去られる。これが何度となく繰り返される。大半の国民は八百長の存在を否定しないであろう。金銭の授受はともかく、星の貸し借りというレベルでいえば、間違いなく行われている。勝ち越しを懸けた一番で、勝ち越し負け越しが確定した力士が、相手方に星を貸すということが起こる。部屋別総当たり制で、部屋の力士同士は当たらないが、同門同士では対戦があり、助け合うことは人情として分かる部分がある。真剣勝負を旨とする格闘技の世界ではあってはならないことだが、部屋制度の問題を考えると無理からぬ要素は認める。

 これ以外にも、双羽黒問題、朝青龍問題、時津風部屋での暴行致死事件など数多くの問題を発生させ、そのたびにはっきりしない対応をとってきた。根本的な対策になっていなかったことは、不祥事の繰り返しで証明されている。ここに至れば、すでに論議が起こっているように、協会の解体にまで踏み込まなければ再生はありえないであろう。早く、解決しなければプロとしての相撲という競技そのものが消滅する可能性もある。

 部屋制度は解体すべきである。力士は全員、フリーにすべきである。新人は、テストを受けて力士学校に入る。当然ながら全寮制で、食事など生活の面倒は、新しく結成された新協会の新人育成部門が担当する。そこではライセンスを取得した先輩力士が実技や社会人としてのマナーや見識を教え込む。力士だからという特別な規範は必要ない。普通の常識が備わればいいのだ。一定の水準に達した力士は卒業だ。今までのように、相撲界に入ればすぐに土俵に上げるというやりかたは続けてもいいかもしれない。しかし、一定の期間に決められた番付まで上がれない場合は、退学しなければならない。

 さて、卒業すれば、協会の設立したトレーニングセンターに所属する。生活は基本的に併設の寄宿舎で寝起きする。部屋や食事は番付によって差をつける必要がある。けいこは、やはりライセンスを取得した先輩が行うが、部屋がなくなっているので、便宜上ランダムに振り分けられたグループに属するようにする。地方場所の宿泊やけいこも、今までお世話になったお寺などでグループごとで行う。

 これぐらいの改革を行わなければ、生き残ることはできない。力士も今の体制に甘えることなく、一アスリートとして自活していかなければならない。

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