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2011年1月10日 (月)

成人の日に 自殺について考える

 以下FNNニュースより

 2010年に自殺した人が3万1,560人で、13年連続で3万人を超えたことが警察庁のまとめでわかった。
 警察庁によると、2010年に国内で自殺した人は3万1,560人で、2009年に比べて1,285人少なくなったものの(前年比3.9%減)、1998年から13年連続で3万人を超えた。
 男女別では、男性が2万2,178人、女性は9,382人で男性が多くを占めている。
 また、月別で見ると、3月が最も多く2,947人で、会社の決算など節目の時期に自殺する人が多くなる傾向が見られるという。
(01/07 20:25)

 「自殺」の問題については、このブログで何度も記事を書いている。たとえば、2008年10月19日に「1998年という年」というタイトルで、2009年9月13日にはずばり「自殺考」というタイトルで書いている。そこでは主に、社会環境の変化、とりわけ市場経済の構造変動からくる雇用情勢の変化と心理的な不安感の高まりを自殺増加の原因として指摘している。
 昨年も若干の減少があったとはいえ3万人の大台を超えた。交通事故による死亡者が5千人弱だからその多さが分かる。警察庁のデータでみると、3万人超えは1998年以来13年連続である。特筆すべきは、1998年に、前年の24、391人から8、482人増えて一気に3万人台に突入したことだ。したがって、この年および前後の社会環境の変化をよく分析すれば自殺急増の原因を知ることができると考えている。

 警察庁のデータを見ると、過去との比較でいくつかの特徴が分かる。自殺者の職業は、無職が多く、次いで雇用者になっている。無職には専業主婦と学生は入っていない。そうすると、その中身は失業者とリタイアした高齢者が中心ということになろう。そして、そこには病気などの悩みに加えて生活苦というものが重くのしかかっていることが容易に想像できる。年齢別の自殺率を見ると、以前は年齢が上がるにつれてほぼ一本調子で上昇するが、近年は50歳代後半にピークが来て、その後は一旦下降している。ここからは、30歳代後半から50歳代後半にかけての働き盛り(それは同時にもっとも生活費のかかる年代でもある)に問題が集中していることの表れである。

 
この現状に対し、企業ではメンタルヘルスへの取り組みを強化しているし、行政も対策に一定の努力はしている。しかし、精神科医療の充実とか、多重債務問題の相談窓口を設けるとかいう対策は対症療法である。もちろん、それも必要なことで、やるべきなのだが、構造的な対処が必要だ。その中身についてはいつも触れているので省略する。誰かが「痛みに耐えろ」と言ったが、言われなくても痛んだら当面耐えるしかない。個人としては耐えながら活路を見出すしかないのだが、企業や行政も含めて社会がなんとかしなければならない。未遂者も含めると、毎年数十万人の人が命を捨てようとしている。

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