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2010年12月11日 (土)

就職困難社会に思う

 就職できない若者がますます増えている。就職とは、一般的には正社員として就労することを言う。正規に企業に入りこめなかった者はアルバイトで細々と生活していかなければならない。アルバイトの職種は飲食店であったり、小売業であったり、製造業の一部であったりするがいずれにしても所得は少ない。

 新聞などでは最近、雇用の「ミスマッチ」という言葉が多用されている。採用する側と応募する側との意志がすれ違って両者が満足する契約が成立しないというのである。産業の構造が変化しているので、新規採用の人数も業界別にみると以前と比べて大きく変化している。応募する側の志向が変わらないと新興の産業に人が集まりにくい現象が起こるのは無理からぬことだ。

 ミスマッチは確かに就職難の要因の一部ではあるだろう。しかし、あくまで根本は採用の総量が大きく落ち込んでいることにある。ここにはメスを入れられないのでミスマッチ、ミスマッチと声高に叫ぶのだろう。国内需要は縮小し、輸出も厳しい。企業そのものは元気でも生産拠点を海外に移すと雇用は生まれない。生産拡大には躊躇せざるをえない状況なので、団塊の世代の大量リタイアがあっても補充には慎重になる。
 とはいえ、国の単位でみると若者が仕事からあぶれ労働力として活かされず、また経験も蓄積されないとなると将来に向けて大きな損失である。ここで必要なのは、企業の経営努力もさることながら行政の力である。何らかの強制力が働くか、さもなくばインセンティブが与えられれば雇用を増やすことになろう。法人税の引き下げには疑問はあるが、雇用の上積みに税制上の特典を付与すれば誘因材料になる。

 何かにつけ思うことだが、企業の論理と国の論理とは違う。私も企業に勤めている人間だがら経営に自由度は欲しいが、政府が企業の要望ばかり聞いていたら国の舵を切る政策は打てないだろう。企業も大変なのは事実だが、雇用を守ることを社会的責任と考え、それを痛みなどとは捉えないようにしよう。

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