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2010年10月29日 (金)

チリの落盤事故から

 チリの落盤事故から33人を救出する様子が全世界から注目を浴びた。結局穴を掘ってカプセルで全員を救いあげたのだが、報道による情報も合わせて考えさせられることがあった。

 この救出劇には多くの国の援助が寄せられたという。それは銅鉱山の権益に対する各国の思惑があるからだそうだ。鉄鉱石などに比べて銅の鉱石は将来に渡って不足するらしい。そういう背景があってのことで、そういう説明があると事態の理解も容易になる。
 たしかに33人の人命は尊い。そのことに間違いはない。しかし、このような人目を集める事故のようなときには大きな費用をかけ政府が動くのに比較して、たとえば栄養失調や疫病などで命を失っている人達は注目されず、援助の手が伸びない。ゆっくりと大がかりに進行していく不幸には人は注目しないのだろうか。見たくないのだろうか。

 政治とは勝手なものである。自分がやりたいことの足しにならないことには予算を使わないのである。もともと自分の金ではないくせに。
 身障者が頑張っているドラマや映画を見て涙を流したり、力をもらったと言って感動する癖に、実際の福祉の実態にはなんら関心を持とうとしない人が多いように思う。私も含めての話だが、少しは恥じてもいいのではないか。

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