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2010年9月 9日 (木)

鈴木一朗

 イチローについては多くの人が語り、この私も何度か書いてきた。これだけの実績を残せば文句のつけようがないし、プレーに対する姿勢においても最も厳しい人だから評価せざるをえないのだ。

 あれだけ自分の職業に集中できる人はいない。そこは真似のできないところだ。プロの選手でも試合が終わってから飲みに行ったり、オフにはゴルフ三昧だったり小遣い稼ぎのイベント参加だったり、本業以外でかなり時間を使っている。イチローの場合は、普段できないトレーニングを行うなどやはり野球に時間を使っている。こういうところにプロとしての質の差が出てしまっている。素質の違いに加えて、能力の上積みに差が出たら勝負にならない。

 イチローにはいろいろなエピソードがある。そのほとんどは普通の選手でないことを表したものだ。用具に関するものも多い。イチローのグラブは決まった職人さんが作っているが、長く担当していた人が引退し、そのお弟子さんに引きつがれた。その年にプレーを終えたイチローは、グラブの評価を聞かれた時に、このグローブに変わってゴールドグラブ賞が取れなかったら作った方が自分を責めることになるだろう。だから、そうならないように守備でも頑張ったと答えている。イチローらしい答えだと思うが、実際にそういう思いで毎試合プレーしていたのかどうかは疑わしい面もある。いちいちそんなことは考えないだろう。それでもイチローの言葉が嘘にならないのは、いつもベストプレーを心がけているからである。「○○のことを考えて、いいプレーに心がけました。」後半部分に間違いがないので、○○の部分に何が入っても通るのである。
 文句の付けようがない理由がここにある。

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