« 歩く | トップページ | 投げる »

2010年6月24日 (木)

法人税は小さいほうがよいのか 減税キャンペーンに思う

 菅直人首相が、法人税率の引き下げと消費税率の引き上げを今後の政策として打ち出している。これに対し、日本経済新聞は好反応を示し、首相に期待する旨を表明している。以前から、税率引き下げに対してキャンペーンを張っていたのだが、上手いタイミングで首相の発言が飛び出したわけだ。
 日本の法人税率は先進各国に比べて高く、それが企業の競争力を殺いでいるというのが主張の根拠である。これまで税として納付していた分を設備投資や研究開発に回せば、製品のコスト抑制や新製品の開発で外国の競合企業に先行することが出来るという思惑である。また海外からの投資を促進する狙いもあるだろう。
 ここでは政策の是非を云々することはせず、前提となる考え方の違いについて触れたい。一方は、「経済成長が大事。経済を引っ張るのは大企業である。大企業が外国資本と戦って利益をもたらしている。大企業を元気にすることで、日本の経済は発展し、国民全体に富が行き渡る。」という考え。他方は、「生活者が大事。一定レベルの生活を保障するのがそもそもの政治の役割。企業は自助努力すべきであるが、同時に社会的責任も果たすべき。税率の引き下げが巡り巡って国民の生活を支える資源を生むことになるのかどうかは当てにならない。」という考えである。
 民主党の考え方はやや後者に重きがあったが、次第に前者に移りつつある。それは自民党の政策に近づいていることを示しており、保守票を取り込みやすくなったと言えるだろう。そういう意味では、民主党が大負けする流れはなくなった。あとは浮動票の行方だが、一時期人気のあった「みんなの党」がどこまで票を集めるか。進歩的な層の浮動票はどこに流れるか。社民や共産にいくらかでも動くのか。そういったところが関心を呼ぶ。

 さて、今日の本論はそういうことではなく、税金を納めるのも企業の役割だということを言いたかったのである。企業はお客さま、世間さまから利益をいただいているのだから、拡大再生産のための資金を残しながらも、税という形で還元することが責任の一つである。だから利益を上げて多く納税できることを誇りとしなければならない。まけてもらおうとか、誤魔化そうとするのは経営の考えることではない。利益を上げられない企業は無策を反省すべきである。

 

« 歩く | トップページ | 投げる »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 歩く | トップページ | 投げる »