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2010年5月29日 (土)

「市場」に見出す積極的な機能

 中国経済の大躍進があってから、市場経済が経済発展の大きな推進力になるという認識が深まったかに見える。企業は利潤の獲得を動機として商品市場に新しい商品を投入する。そのことが経済活動を活性化させ、生産力を拡大するとともに需要の拡大も図られる。しかし、これは肯定的な面を取りだしたのであって、適切なルールを設けなければ許容限度を超えた格差を生じたり、経済の変調を引き起こしたりする。したがって、手放しで市場経済を礼賛することはできないし、それに対する反省も現実に生れている。
 ものごとには分かりやすい言葉を使うと二面性があって、よいことの裏側に悪い面を合わせ持っている。悪いところは放置せず、対策を打ちながらよいところを活かす必要があるが、市場経済の場合にどこに積極的な要素が見出せるだろうか。結論を言ってしまうと、企業が顧客満足を追求することにより、市場に投入する商品の使用価値が高まり、ひいては国民の生活レベルを向上させることにつながることにある。消費者のニーズを徹底的に汲み上げようとするエネルギーを市場経済が促進する。もちろんコマーシャルの力によって要らないものまで買わせることができるのだが、消費者の目も肥えてきているので本当に使って価値あるものしか売れなくなっているのも最近の傾向である。
 市場のないところでは上手く機能しない生産・流通プロセスがある。一連のプロセスとは、「消費者の要求をとらえ、それをもって使用価値のある商品を低コストで企画し、各生産体に製造を割り当て、品質を確保しながら計画通りの生産を遂行し、最終的に欲しい消費者に効率的に配送・分配を行うこと。」である。特に、商品を企画・生産する主体が顧客満足を生みだす「使用価値」をどこまで貪欲に追求できるかについては、市場なしで考えることが難しい。一部の人間が机上で設計するようなやり方では、消費者に役の立つ商品は生まれないだろう。大事なことは、CS(顧客満足)であって、利潤の追求ではない。どんな体制になろうが、そこの原則は崩れないのであって、経営の根本をそこに置いておれば企業は長く生き残ることになる。

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