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2010年3月20日 (土)

宋文洲氏のこと

 宋さんはビジネスの世界ではよく知られた人で、最近はテレビ出演もあるので知名度は上がってきていると思う。ソフトブレーン株式会社を創業して一部上場を果たし、今は取締役を退いてアドバイザーとして経営に関わっている。ちなみに、私が勤務先の営業管理部長だった時に、ソフトブレーン社に営業の日報システムを相談していたことがある。携帯電話を使って営業の行動管理、商談の進捗管理をしようという企てだったが、異動があったために成し遂げられず、頓挫した。
 さて宋さんは日本企業の営業のやり方に始まって経営のあり方にまで幅広く発言している。また場合によっては日本の政治や文化についても言及することがある。その内容は明瞭で、歯に衣着せず、言いたいことをズバッと言う印象が強い。知る範囲では、中国人はどう受け取られるかということを事前にあまり考えずに自己主張をするように思われる。そういう点が宋さんの持ち味として評価され受け入れられているのだと思う。
 宋さんの記事はネットのコラムで時々読んでいる。今週は「立派な企業理念は怪しい」というタイトルの記事があった。立派なことを言っていても、実際にはコンプライアンス上問題のある大企業も多く、こういう企業では経営者が思い付きや好みで理念を考えだすので社員にとっても甚だ迷惑だというのである。宋さんは、ビジネスと世直しとを混同してはいけないと主張する。企業がやるべきは、「まず国の法律や規制を守り、その範疇内で受け入れてもらえる製品やサービスを作り、正当な利益を受け取る」ことである。
 テレビのコマーシャルなどを見ていても、この企業は本気でこの理念に基づいて仕事をしようとしているのだろうかと疑いたくなる時がある。某大手家電小売業者のCMの時に特にそう思うのだが、それは予めその企業についてのネガティブな情報を得ているからに他ならない。恐らく、それを知らない消費者は繰り返し目にするたびに事実とは違うイメージを持つようになるのだろう。しかし、それにしても、店頭で社員の接客を受けてみれば、その理念が活かされているか分かるというものだ。本気の理念ならば、それを社員に理解させ、行動させるための教育・指導に余念がないはずだ。仮に、テレビCMで宣言して良い会社だと世間に思われているのだから恥ずかしくないように努力せよという論理ならば、それは脅迫に等しい。
 

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