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2010年3月20日 (土)

どこで線を引くか 判断の憂鬱

 新しい制度が導入されると、そのことで人によって受ける恩恵に大小の差が生れるし、時には不利益を被ることがある。何かの手当を支給する場合に所得制限を設けることがあるが、6百万円が境か、8百万円か、1千万円か、政権の思惑が絡んで微妙な決定になる。6百万円未満に支給すると決まれば、6百万円の所得がある人には不満が残るであろう。この線引きに絶対的な根拠はない。その付近であればよかったのであって、きりの良い数字で決めたという他はないだろう。それにしても一部の階層には不満が残る。不満はマスコミなどで言い訳程度に報道されるが、国民から遠く離れた政治家にはリアルに届くことは少ない。したがって不利益を被る人の声は切実に理解されないのだ。

 企業でも何かを決めて実行しようとすると、線引きで困ることがある。そして、決めて運営する立場と社員との距離が近いためにリアクションを直に受け止めねばならない場面が生じるのである。そういう時には、推進する側は憂鬱な気分になってしまう。
 勤務先では冬場にウォームビズを実施している。22度に設定しているが、部署によって条件の違いがあって均一の気温にはならない。また同じ場所にあっても顔の位置と足の位置で温度差があったりする。また、これが重要なのだが、寒さに対する感覚・耐性に個人差がある。その部分は事前に一定の想定があって、膝かけなどで個々に対応してほしい旨通達を出していた。省エネの趣旨については社会の変化もあって理解は進んでいると思われるが、それでも寒さに弱い人には負担になっているようだ。なかには、特異な体質の人がいる可能性もある。
 このようにさまざまな条件の違い、個人差がある空間であっても(このような状況はどの会社にもあり、特殊なものではない。テナントビルなどでは自分でコントロールが不可能な場合もある)、基準を設けざるをえない。そのときに、どこに線を引くかはその組織の考え方次第だ。このケースで言えば、省エネという観点からはあえて厳しい基準も取り入れなければならないと思うが、弱者への配慮も忘れてはならないと思う。いろいろな声が聞こえてくるなかで、どう受けとめるべきか悩み、憂鬱になることも正直ある。仕方がないという割り切りは容易にできるものではない。

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