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2010年2月 1日 (月)

瞬間的な錯誤 

 見間違いというのがある。具体的な例で示そう。新聞を読んでいて、こんな記事があった。「トラの生活をインターネットで24時間中継」 トラの生態なんぞ、特に変わったものでもないから中継しても面白くはない。こんなものが記事になるのは、干支の力だろうか。そう思ったのである。しかし、よく見ると違うのだ。トラと読んでいたのは実は「トキ」だった。であれば、その生態への関心は強いものがあろう。この錯誤は、今年がトラ年だということを強く意識していたから生れた。思い込みによる錯誤である。
 もうひとつ。これも新聞記事の見間違いである。過敏性腸症候群についての記事。これは、ストレスが原因で下痢・便秘が続く症状のことである。20~40代男性の10%以上がこの症状を示すらしいが、「大半が受験経験なく」と書かれている。瞬間的に、受験を経験すると緊張感のなかで生活することに馴らされるのでストレスに強くなる。受験経験がないと、ストレスに耐える訓練を経験しないので、この症状も出やすくなるのだ、と理解した。実は、「受診経験」の間違いだった。病気だとは思わないので医者に行かないらしいのだ。受験シーズンだから「受験」という言葉が意識にあって、こんな読み違いが発生したのである。
 このように瞬間的に勝手な思い込みに走ることがある。それでもすぐに誤りに気がつくのだが、これは瞬間的には字の意味で理解するより、形で情報を受け取るからだろう。そして、最近受け取った印象的な別の情報と結び付けてしまうのだ。
 例として上げた事例は他愛もない、ジョークのような内容だが、先入観に縛られている様子がよくわかる。

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