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2010年2月 7日 (日)

落合博満の打撃について

 先日これぞプロと言えるプロ野球選手として王貞治とイチローを上げたが、それは高い技術に加えて、その「姿勢」を評価したからだ。他に名前を上げていくと限がないのだが、今回は落合博満を追加して、少しだけ彼らしいエピソードに触れたい。 

 これは有名な話なので、知っている方も多いはずだ。西武の東尾修から頭部に死球を受けたことがあった。東尾は死球の多い投手として有名で、それは内角をシュートボールで攻めることなしに彼の投球の組み立てが成り立ちえなかったからなのだが、多くの選手との間に遺恨を残すことになった。故意にぶつけたとか、故意ではないとかいう議論は幾たびも聞いている。この時は、落合に怪我はなく、続けて出場したが、お返しをバットでしている。実際、それがお返しかどうかは本人にしか分からないことだが、状況から考えてそうとしか考えられないのだ。落合は後の打席で東尾の投球を打ち返し、東尾の体に当てている。胸部を直撃し、東尾もたいそう痛がっている。
 ここで言いたいのは、やられたらやり返すという精神を褒めたたえたいからではない。それは決して褒められたことではないだろう。ただし、時と場合によっては許されることもあるということは言っておきたい。
 投手が故意に投球をぶつけることは、やろうと思って出来ないことではない。プロの投手ならかなりの確率で可能だろう。だから、故意かどうかに関わらず危険球に罰則を設けている。これに対し、故意に打球をぶつけることには罰則はない。そんなルールを設けることは現実的でないからだ。すなわち、狙ってできる技ではない。ピッチャー返しまではできても命中の確率は低い。加えて、投手はグラブを付けているから、受けることもできる。
 そんな極めて難しい技をその場でやってみせてしまうところにプロの技を見るのである。最後にもう一度断っておくが、その精神にではなく、技に対してである。

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