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2010年1月23日 (土)

「つんどく」の効用

 本は、平均的な社会人に比べてたくさん買い、たくさん読んでいるだろう。出版物の市場は9千億円程度らしいので、大人一人当たりの年間購入高は1万円ほどになる。私の場合は、月に5千円ぐらい買うから、年に5~6万円というところだ。
 今、身の回りの本棚に並べてあるだけでも300冊前後あるだろう。そのほか、段ボール箱に入れて保管してあるもの、田舎の蔵に押し込んでいる分も合わせると倍以上になる。なかには全集もあったりして、随分金を使ったものだと思う。しかし、大抵の人がそうだと思うが、すべて読了済みとはいうわけにはいかない。勉強しようと思い立って買ってきたはいいが、やる気が続かずとん挫するものもあるし、興味は湧いたがしばらく寝かせておくうちに冷めてしまうものもある。そうこうして、「つんどく」だけの本が増えていくのだが、それがすべて無駄かと言えばそうではないのである。
 休日などに時間ができると本棚に目が行く。背表紙のタイトルを見ると、そこからいろいろは発想が浮かぶ。読んだ本であれば、どういう内容だったか思い出す場合もあるし、すっかり忘れている場合もある。未読のものであれば、どういう時にどういう目的で買ったのか、その時の興味はなんだったかと思いを馳せることもある。ビジネス関係の書であれば、これも勉強しておくべきかと改めて考えさせられる。
 このように考えるきっかけを与えられたり、啓発を受けたりする。何もなければ漫然と過ごす時間に、いくらかでも中身が加えられるのだ。それだけでも価値があるというものだ。
 哲学書を手元におけば、一瞬でも哲学者になれる。

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