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2009年8月16日 (日)

PL学園対聖光学院 寸評

 スポーツは何を取っても素人であるが、見るときには自分なりの解釈を加えながら見るように努めている。そうしているうちに、自分なりの見方ができてきて、予想も当たる確率を上げていく。

 この対戦はPLの勝利と予想した。おそらく、ほとんどの人がそう思ったに違いない。大阪地区のレベルの高さがあるし、今年は非常に強い勝ち上がり方をした。準々決勝では大阪桐蔭を下して、ほぼ代表を手中にした。さて、ゲーム展開であるが、聖光学院に先行されたもののPLは1回と3回に得点して3対1とリードした。ここでは、もはや聖光学院に流れが傾くことはないと思われたが、PLの方に2,3の気の抜けたプレーが見られた。集中しきれていないと見た私は、PLが負けるという仮説を立てた。というか、本気で負けると思った。実力があっても、そういうプレーの出る時は負ける傾向があるからである。その後、プレーを見守っていると聖光学院が3対3の同点に追いつく。非常にいい形だ。

 ここまでは、自分の予想どおりに動きだしたので、ひょっとしたらと思い始めた。ところが、その裏でまたPLに流れが行ってしまう。なんでもない3塁ゴロを一塁へ送球ミスするのである。これが発端となって3点奪われる。そしてスコアはそのまま試合終了まで動かない。あのゴロをアウトにしていれば、少なくとも3点は入っていないと思われる。最少得点差であれば、最終盤にまた何かが起こる可能性もあった。やはり守備は大事だ。打ち込まれたら仕方がないが、平凡な打球は確実にアウトにしたい。素人にでも分かる原則である。

 というわけで、予想は外れた。勝負は単純ではなかった。いくつかの要素の複合であるから、簡単には流れない。しかし、巡り合わせはあるものだ。昨日の立正大淞南対華陵の試合で、9回表にファインプレーを見せた淞南のレフトの選手が、9回裏にさよならホームランを放った。なんとなく予感めいたものは誰しも感じたに違いないが、本当にこういう時には打ってくださいと言わんばかりの好球が行くものだ。とは言っても、あんなファインプレーは誰にでもできるものではなく、鈍足だったら届かないであろうし、打つ方も力がなければあれほどの鋭い当たりは飛ばない。流れは間違いなくあったにしても、それだけで片付けたら選手がかわいそうである。勝負の基本はやはり力である。

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コメント

 なるほど、そうですか。筋力トレーニングはかつて私もやっていたので、その効果は分かりますが、投げ方が変わっているとは知りませんでした。そう言えば、真っすぐがシュート回転で入ってくる投手を見かけますが、昔はなかったんですね。江川なんかは天性の素質で、今風の投げ方を体得していたのでしょうか。
 久保は速かったと聞きますが、晩年はプロのなかでは最も遅い部類に入っていましたね。左の星野とともに。先生言われるように、速いだけじゃ通用しません。甲子園の試合を見たあとでプロ野球の中継を見たのですが、プロの投手も球速に大きな違いはありませんでした。でも、球種は違いましたね。左投手はスライダーとチェンジアップを多投し、右の投手はフォークを使います。変化球の割合が非常に多く感じました。

僕たちが試合をした中で、一番速い球を投げた投手は、柳川商業の久保でした。今のタイガースのコーチです。確か135kmだとか言われていました。インコースに来ると怖いという気持ちになりました。今はなぜこんなにみんな早い球を投げるか、それはみんな不思議に思っているようです。僕なんかマックス128kmでした。当時は130km出すと一人前の投手でした。

 指導法が変わったのは、確かに言えます。たとえば、昔は真っすぐを投げた後の掌が、カーブを投げた時のような方向を向いていましたが、今はシュートを投げたときのように反対側を向いています。

 松坂がコマーシャルで投げているフォームを見てみるとよくわかります。

 当時は、真っすぐとカーブが主体でした。私も、東海大相模の村中にあこがれて、大きなカーブと真っすぐでした。スライダーを投げると、真っすぐがスライダー回転になってダメになってしまうとよく言われました。ところが今は、真っすぐとスライダーの投げ方が全然違うので、スライダー全盛になって来たように思えます。

 筋肉トレーニングの影響も大きいようです。昔はしませんでしたから。ひたすら根性を鍛えるような練習。昔は、地方大会で足がつったり、貧血を起こしたりしたら笑われたものでした。何を練習しているのと。しかし今は、強豪高校でも平気で足をつっています。

 ただいい投手とは、相手に得点を与えない投手で、三振を取れなくてもいい。ピンチになって踏ん張れる。それが大切です。プロに行く投手と、地方大会から甲子園を駆け上がる投手は別ですね。130キロの真っすぐが、ある程度コントロールよく投げられて、速いスラーダーとチェンジアップのような緩い球があれば、そこそこ勝負できます。

 最後にもうひとつ、昔のスピードガンと比べて、たぶん少し速く表示がされているのは事実だと思います。

 清原に投げた伊野商業の渡辺の146kmの球はとてつもなく速かった。今の選手は普通に投げて140km超えますからね。

 コメントありがとうございます。勉強になります。確かに、地域差は縮まっているとはいえ、まだまだ大きいですね。関西学院高等部も激戦区を有力校を倒して勝ち上がってきたのですからそこそこの力はあるはずですね。
 ところで高校野球でも最近の投手は平気で140kmを超えてきますね。練習方法が進歩しているからでしょうか。また教えてください。

聖光学院の投手。いい投手だったのですが、真っすぐをそろえ過ぎましたね。ボールになってもいいから、変化球をもっと入れないと、トップレベルの学校の打者なら、2,3打席目には、対応してきます。そこが、県予選の時に切磋琢磨する学校が少ないところの代表の弱点のような気がします。

 ファンタグレープの話、よかったです。われわれの年代は、ファンタ、それも絶対にグレープですね。

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