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2009年6月27日 (土)

17歳の犯罪 痴漢考

 十代の少年が六十代の女性に痴漢行為を働いて逮捕されるというニュースを見た。見過ごすような小さな記事であるが興味を引いた。(最初に断わっておくが痴漢は犯罪である。加害者を擁護するつもりはない。しかし、それを受け止める側にはいろいろな対応がありうるということは主張したい。)

 報道によれば、少年は老女ばかりを狙っており、余罪は十数件にのぼるという。少年は、老女であれば触っても騒がれないと思ったと話しているようだ。ところが、実際には騒がれて捕まってしまった。誤算があったわけだ。これだけの件数を重ねたということは、それまでは騒がれなかったか、騒いだにしてもさほど大げさではなかったということだ。しかし、最後には騒ぐ女性に当たってしまった。そのような厳しい反応をする女性の存在を予想するほど世間を知ってはいなかったということなのだ。

 私が興味を持つのは、少年がなぜ触る相手を六十代で妥協したのかという点である。本当は若い女性を触りたかったに違いない。しかし、リスクが大きすぎる。それが分かる程度には判断力を有していた。でも触りたい。とはいえ、普通はここで思いとどまる。老女を触ってどこが面白いかと普通の男性は考えるだろう。そこをやってしまったのは、少年ならではの妄想のなせる業である。彼が触ろうとしたのは、生身の女性の胸ではなく、「胸なるもの」であった。日頃の妄想が結晶したところの、胸なる観念だったのだろう。だから、老女でも妥協できたのである。何度も女性の体に触れたことのある男性なら、抱かぬ欲望の形である。少年の場合は、あまりに純化された欲望の形式であった。

 ちなみに、触られて騒いだ女性への評価であるが、女性としての自覚を失わず立派であるという受け止めもできるし、胸を触るという程度に対しては少し寛容であってもよいのではないかという受け止めも可能だろう。どちらが正しいということはできない。一方の少年に対しては、犯罪に違いなく、それなりの責めを受けるべきであるが、正直言って男性として、また少年を子に持つ父親として、寛大な処分をお願いしたい。

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