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2009年4月 6日 (月)

対立軸の設定について

 対立軸の設定の仕方で議論の方向性が決まる。今目立つのが、格差社会の対立軸を正規労働者対非正規労働者に置く議論である。この図式だと、非正規は正規から偏った富を奪取しなければならないという主張が生まれる。確かに正規と非正規の間に所得格差があり、それは年を経るごとに広がっていく。非正規は正規を羨み、正規は非正規に転落することを恐れる。それが高じると、根本的な対立関係にあるという錯覚にいたる。

 非正規雇用者が急激に増えたのは、それを経営が欲したからである。安くて、短期的に雇用できる人材が人件費を減らすのに必要だったのである。その要求にこたえて行政は制度を整えていった。非正規の主敵は正規雇用者ではない。正規が非正規を生み出したのではないことは明らかだ。確かにワークシェアリングの課題があることは事実だが、それは雇用者同士の理解が前提にあっての話で、上から強制されて受け入れるべきものではない。この対立軸は経営と雇用者の関係における経営側の責任を曖昧にする働きがある。

 これは一例であるが、問題設定の仕方で議論の方向が決まるので注意しなければならない。知らずに議論に巻き込まれていることがある。まずは、前提になっている条件を確認する必要がある。

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