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2008年12月 6日 (土)

生きる権利

 格差問題について何度か発言してきました。昨今の格差問題の核心は、働き方の違いから発生する格差の問題です。すなわち非正規雇用か正規雇用かの違いによって、賃金格差(年収格差、生涯賃金格差)が発生するということ。そして格差があるだけではなく、低いほうのレベルには貧困問題が発生しているという事実です。すなわち、生きていけるかどうかの瀬戸際まで追いつめられている。生存にかかわる問題だということです。また、現在ばかりではなく、階層が固定化することにより将来に渡って貧困から抜け出せず、賃金が上昇する正雇用者との差は広がる一方である。フリーターは結婚もできず、子も産めない。こういう現実があります。そして金融危機から連鎖した景気の後退が、非正規の職さえ奪いつつあるのです。

 近代的国家、民主的国家においては少なくともその生存は保証されなければならない。憲法はさらに進んで最低限の文化的生活を保証すると謳っています。持続的発展とは、再生産可能な社会ということです。生きるということは、命の再生産です。永く生き続けるということは家族の再生産です。社会の発展とは、広くとらえれば拡大再生産を続けることです。こどもをたくさん産み、育てることです。しかし、それがなかなか困難になってきているのです。再生産ができないということは、「死」を意味します。個人の死であり、家族の死であり、社会の死です。格差社会の解消は重要問題です。しかし焦眉の問題は、当面貧困の解消ではないでしょうか。

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