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2008年9月 6日 (土)

社会の変動要因

 社会の変化は、近年そのスピードを著しく速めているように思える。その要因は何であるか。改めて考えてみる。

 1 世界の人口が増加している 2 人口の大きい中進国が急激に経済成長している 3 資源が有限であると同時に、一部の地域、国家に偏在している。以上の3つが大きな要因であると考えられる。

 現在の人口は65億人強であるが、2050年には90億人に達すると言われている。社会現象は非常に複雑で、人口増加が他の現象の原因なのか、あるいは結果なのか、単純には言えないところだが、ここでは原因であるという前提で話をしよう。人口が増えれば、その人たちの生命を維持するための条件が整備されなければならない。ところが、現実にはそれが追い付かないのである。生活の基礎である衣食住を考えると、「食」と「住」が重要な要素になる。

 まず、現在でも食料が十分に行きわたらない状況がある。ある統計によれば、生活に必要なカロリーを摂取できていない人が8億人いるという。また必要な栄養素のうち一つでも欠けている人が二人に一人いるらしいのだ。しかも、状況は今後悪化する可能性が高い。食料の生産性が上がっていったとしても、人口増に追い付けないのである。他方で、食糧の価格が上昇している。主な原因は、バイオ燃料を製造するためにトウモロコシへの需要が増していることや、中国などの中進国が経済発展をとげ国民の食生活が豊かになったことによる食糧全般への需要増がある。直接穀物の摂取量が増えたこともあるし、食肉の確保のため大量の飼料が必要になったこともある。価格の上昇で貧困な地域の住民に十分な食料が供給されなくなった。一部では暴動も起こっている。「食」の問題は「水」の不足も併せて考えなければならない。人口増に対応する農業生産および工業生産の伸びが水への需要を飛躍的に高めた。川が干上がったり、地下水が枯れたりする現象が世界中で広く発生している。

 「住」に話を移すと、途上国では人口増、気象の問題や所得の減少などによって都市に大量の住民が流れ込んでいる。そして立地の悪い場所にスラム街が形成される。そういう場所は災害の影響を受けやすく、治安が悪く、疫病もまん延しやすい。地震や台風などが発生する頻度は変わっていないが、被害にあう住民が増えるのは、このような社会的な背景があるのである。

 二つ目の大きな要因は、中国などの経済発展である。先ほど食料への需要増に触れたが、その他にも工業の発展で、石油、石炭、鉄鉱石などの鉱物資源の輸入量が一気に増加した。そのことで価格が高騰し、世界の経済のかく乱要因となってしまった。中国の発展は、日本の輸出企業に恩恵をもたらしはしたが、全体としてはデメリットも多く、日本の経済力を相対的に低下させていると考えられる。ロシア、インド、ブラジルを加え、これらの変化が世界経済に与えている影響は極めて大きい。

 三つ目は資源の問題だ。資源の偏在は、世界経済を大きく左右する要因である。しかも有限な資源である。有限であるがゆえに、それを国家の戦略物資として使うことができる。持てる国は、少しでも高く売るために様々な策を講じてくるだろう。そして時には政治的な駆け引きにも利用する。この動きは資源を持たない日本にとっては憎いばかりである。今後も世界の経済と政治に影響を与え続けるだろう。

 人間が増えていく。そして豊かな(ものが十分にあるという意味で)生活を求めていく。しかし資源は有限であり、環境問題も深刻化していく。簡単に言ってしまえば、これが大きな問題であり、これまでの歴史の延長線上では答えの見つからない難問なのである。

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