« フリーターの反乱 | トップページ | 「ルポ貧困大国アメリカ」 堤未果 »

2008年9月13日 (土)

東野圭吾

 「分身」「容疑者Xの献身」に続き、「手紙」「変身」を読んだ。非常に読み易い文体で、ストーリーにも強引さがなく、流れるように展開している。最近のミステリーものには手を出さなかったが、東野の作品に触れることで読む機会が増えそうだ。彼の作品を読んで特に感心するのは、人物像の輪郭が非常にはっきりしていることである。特に、若い女性の描き方が素晴らしい。極めて意志的で、曖昧なところがない。困難があっても決してひるむことなく、立ち向かう姿が鮮烈である。生き方に迷う男性とは対照的なのである。そしてすこぶる可愛い。なぜ、異性の、しかも違う年代の女性をこれほどまでに生き生きと、描けるのか。また、セリフが出てくるのか。不思議であるが、逆に、男だからできるとも考えられる。女性は同性に厳しい。冷たい。だから、このように肯定的に、美しく、可愛く、描くことができないのかもしれない。

 矢口敦子の「償い」を読んだが、60万部売れたという宣伝文句とは違い、さほど面白いと思わなかった。ストーリーがよどむ部分があって、少し飽きがきてしまう。パーツがあまり沢山ありすぎると、全体の統制がとれなくなって、読んでいる側で整理がつかなくなってしまうのだ。

« フリーターの反乱 | トップページ | 「ルポ貧困大国アメリカ」 堤未果 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/246642/23713886

この記事へのトラックバック一覧です: 東野圭吾:

« フリーターの反乱 | トップページ | 「ルポ貧困大国アメリカ」 堤未果 »