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2008年7月13日 (日)

ホームレス中学生

 昨晩テレビで「ホームレス中学生」を見た。これは多くの人が知っている漫才コンビ麒麟の田村が書いた原作をテレビドラマにしたものだ。久々に清々しいドラマを見た気がする。

 いろいろ面白いというか、参考になる点がある。ひとつは、だれもがホームレスに陥る可能性があるということ。父親が癌になって入院中に勤め先でリストラが進み、彼もタイミング悪く対象にされてしまう。療養中は収入がなく、新しい勤め先を探すのも難しい。家のローンが残っていたらなおさらだ。まず一戸建ての持家からアパートに転居する。次に借金を返せないので差し押さえにあってしまう。住むところがなくなる。

 そんな厳しい状況のなかでも、家族愛と地域の人たちの互助精神は救われる要素である。家族愛は別(これはそんなに簡単になくなりはしないであろう)にしても、地域社会がまだ残っているのは救いである。現実には急速に崩壊しつつあり、消滅しそうな状態であるが、社会の大きな変動のなかで新しい社会的関係、新しい人間関係が形成されるときに、再生の胞子となるのではないか。少なくとの互助の記憶が残っていおれば絶滅を避けられるのではないか。

 話はそれるが、見ていて涙が何回も流れた。私は元来涙もろく、安っぽいドラマでも泣けることがある。泣けるドラマや映画だけがいい作品とは限らないが、心の肥やしにはなると思っている。最近見た映画では(DVDであるが)「壬生義士伝」がよかった。これは浅田次郎の原作で、テレビで10時間ドラマにもなったが、映画の中井貴一と佐藤浩市の演技が素晴らしく良さが際立っている。他に泣けるものを挙げると、今は見る機会がなくなってしまったが、藤山寛美の新喜劇があるし、落語の人情話もよい。

 最近はお笑いの番組が多く、若者は好んで見ているようであるが、人生は泣き笑い。涙なくして、人生はない。不幸な人間に、涙はない。

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