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2008年5月 5日 (月)

ホームレス

 ホームレスはホープレスだと言った人がいる。うまく表現したものだ。

 ホームレスが発生した要因は、基本的には経済的なものである。要は収入がなくなってしまい、それまでの生活を維持できなくなった。そしてさしあたり住むところがなくなってしまったのである。収入がなくなったら、即住むところがなくなるわけではない。親、配偶者、兄弟などが援助してくれるケースはたくさんある。それがなかったら。助け合える場、それが「ホーム」であるならば、そういう場の喪失がホームレスである。ハウスレスとは言わない理由がそこにある。

 見捨てられた人がホームレスである。ホームレスが増える社会は、人を見捨てる社会なのである。行政が支援することはなく、またボランティア活動が生まれる風土のない日本は生活困窮者に非常に冷たい社会である。欧米では教会がホームレスの支援を行っているが、日本のお寺がそういう活動をしているという話は聞いたことがない。僧侶であっても信仰をもっていないと言われるほどだから、お経をあげることだけが業務上の行為になってしまっている。そもそも仏教の教えのなかに貧民を救済するという考えはないのではないか。研究してみなければわからないが、現世利益を含め、自分の人生がどうなるか、来世がどうかなるかが関心事であって他人は考慮しないのではないか。炊き出しをするより、托鉢をするほうが大事なのである。

 元に戻り、弱者に冷たい社会だと言った。それは日本に限らず、国家というものはそういうものかもしれない。アメリカの国家も冷酷である。しかし、国家はそうであっても、社会が自らセーフティーネットを張っている場合がある。それがある社会は懐の深い社会であり、成熟した社会だと言える。現状からみれば、日本は未熟な社会だと思うが、昔からそうだったのではあるまい。相互扶助の行き届いた時代があったはずである。これは政府、政党、宗教団体などの怠惰の賜物以外の何物でもないと思うが、いかがであろうか。

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