« 失敗談Ⅱ | トップページ | 風土改革 »

2007年6月 2日 (土)

失敗談Ⅲ

 これは岐阜へ出張したときの話である。富山から岐阜へ向かった。確か2月の終わりか3月の初めだった。出かける時はそれほどでもなかったが、移動の途中で冷え始め雪が降り始めた。雪道には慣れておらず恐る恐る峠に向かって上っていった。なんとか峠の頂上に到着しほっとした。そこには電気掲示の温度計があってマイナス6度を表示していた。通常経験しない気温である。

 そこから下り坂に入る。ローギアで走る。セカンドで進行していたが加速し始めた。ローに落とした。そのときである。スリップして車が一回転し、側溝に車輪を落としたのである。こうなったらどうしようもない。絶望感に襲われる。過去にこういう経験はない。

 あたりを見回すと一軒だけ明かりの灯った家がある。救いを求めて坂道を上った。近づくと人が大勢集まっている。お通夜の様である。声をかける。「すみません。車を溝に落としたのですが、上げるのを手伝ってもらえませんか。」反応は早かった。いいよ。重機を出してもらうので5千円出してもらえるか。あとの者は少しずつお礼してくれたらいい。けちなことを言っている場合ではないのでお願いした。ことはスムーズに進んだ。2万円ほど渡して高山に向かったのだが、私の後でもう一台落としていた。そこはそういう場所だったのだ。だから住民も慣れたもの。冬場はいい小遣い稼ぎができるのである。

 そこからは長い長い下り坂をずっとローギアで走り続けた。後ろから来る車はすごいスピードで追い抜いていく。途中で電話ボックスに立ち寄って民宿のおばさんに電話をいれたが、ずいぶん心配してくれていた。慣れないものにとって雪道は恐い。

« 失敗談Ⅱ | トップページ | 風土改革 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/246642/6641184

この記事へのトラックバック一覧です: 失敗談Ⅲ:

« 失敗談Ⅱ | トップページ | 風土改革 »