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2007年5月27日 (日)

格差社会再考

 三浦展氏の「格差が遺伝する」(宝島新書)を読んだ。書名は出版社が興味を引くようにつけたもので、格差が固定化すると言ったほうが内容を正しく伝えていると思う。

 この本の内容は、アンケートを行い、それを分析していくつかの結論(推論)を示している。読んだ感想としては、おおよそ予想できる内容で、三浦氏の推論もほぼ常識的な線で終わっている。ただアンケート調査を行っているので説得力があるということか。

 いくつかの結論。父親の所得が高いほど、子供の成績がよい。(ただし成績は親の申告による)。父親の所得が高いほど、子供は私立中学へ進む。父親の所得が高いほど、子供の躾ができている。父親の読書時間が長いほど、子供の成績がよい。親が土日に休みがとれる家庭ほど、こどもの成績がよい。こういうものである。

 想像できる範囲内であろう。所得の高い父親は、高学歴が多く、子供も同じように育てたいと思う。学歴と所得の相関が高い事を父親は知っており、子供の将来を考えて教育に投資するのである。所得の高い父親ほど読書をすることは自明のことであろう。若い頃から読書の習慣があり、会社での立場上読まなければならない本も多いのである。

 こういう流れは今に始まったことではないように思うが、より程度がひどくなっている。最近は超難関大学の高校別ランキングは上位を私学が占めている。これは公教育がゆとり教育の考えの下、受験指導に力を入れなかったからである。しかし、公立校も盛り返しつつあり、私学全盛の時代は変わりつつあるのかもしれない。とはいえ、公立高のなかにも序列があり、一部に優秀な子が集中するだろう。いずれにしても高学歴=高所得の図式が変わらないと大きな流れは変わることはなかろう。

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